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第14回ソーシャル・イノベーション研修(オンライン、2023年3月)
日程
2023年3月6日(月)~3月24日(金) (19日間)
参加人数
25名: ドンホノリオベンチュラ州立大学 (5), 義守大学 (2), ムクバ大学 (5), 王立プノンペン大学 (1), フィリピン工科大学 (2), マラ工科大学 (6), ザンビア大学 (4)
活動拠点
オンライン (自宅)

Report

第14回 SIGLOC-online テーマ

~ SDGs:地球規模の課題解決に向けた地域コミュニティーにおけるソーシャルイノベーション~

 

大阪公立大学は、2018年度文部科学省「大学の世界展開力強化事業」の採択校として、Collaborative Online International Learning (COIL)を活用したソーシャル・イノベーター育成プログラムを開発しています。その一環として、SIGLOC (Socially Innovative Global Classroom)という短期集中型のソーシャル・イノベーション研修を行っています。

 

2020年の春より、COVID-19の影響を受けない国際教育として完全オンラインによるCOIL型教育プログラム「SIGLOC-online」を実施しています。

 

この度、「第14回SIGLOC-online」が、2023年3月6日より3月24日まで約3週間にわたって実施され、無事に終了しました。

 

本プログラムを通して、参加学生が取り組んだ3週間の概要をレポートしていきます。

Leaflets

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ウェルカム・セッション

ウェルカム・セッションでは、本プログラムの趣旨や流れについて教員から説明があり、その後、参加学生は準備したスライドを使い自己紹介をしてお互いの交流を深めました。

ウェルカム・セッションの様子(3月6日)

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ウェルカム・セッションに前後して、参加学生は最初のタスクである非同期ディベートに取りかかります。

 

SIGLOC-onlineプログラムの流れ

今回のテーマは「SDGs:地球規模の課題解決に向けた地域コミュニティーにおけるソーシャルイノベーション」。

プログラム参加者は以下の4つのセッションにおいて課題が与えられます。

 

セッション1)経済的な観点から持続可能な開発について考える

セッション2)自らの地域社会における社会課題について分析する

セッション3)地域社会の課題と持続可能性について考え、具体的な解決策を考える

セッション4)ローカルな社会課題をグローバルな視点から見直し、ソーシャル・イノベーション(社会的解決策)の提案を個々に整理する

 

参加学生はセッションごとに学びながら、自分が取り上げる社会課題について「ピクチャーブック」(写真や図を用いて調査したことや自分の考えをまとめたスライド集)を制作していきます。他の参加者との意見交換をしながら分析や考察を進め、最終発表会でプレゼンテーションをするという流れです。

 

カルチャー・プログラム

課題の合間に、参加者同士の積極的な交流を目的とした文化活動を行いました。

学生はグループまたは個人でSlackを用いて交流し、意見を投稿したり、他のメンバーのアイデアにコメントしたりすることを経験します。交流の中で、参加者は自分たちのグループ名とグループのロゴを作成しました。ロゴは各グループのメンバーの思いが詰まったシンボリックなアイコンです。

4グループのロゴ

各グループは、さまざまなツールを使用してミーティングを行い、主催するイベントの企画などを話し合いました。

グループで集まってディスカッションする様子

 

「真実か挑戦ゲーム」や「連想ゲーム」「絵描きゲーム」など、各グループでゲーム大会を企画し、招待し合い、国境や時差を越えて一緒に楽しみました。

カルチャー・プログラム開催の様子


また、グループを超えた活動として、Slack上で写真を紹介したりしてお互いの交流を楽しみました。

Slack:写真チャンネル

Slack:クイズ・チャンネル

 

課題への取組み:リサーチ・情報分析・ディスカッション

各セッションの取り組みについて紹介します。

 

セッション1は、経済的観点から持続可能性について議論することが目的です。

まずは、文献を読み、自分の立場で建設的な意見を組み立て、その後、真逆の意見をもつ対戦相手に反論する形で討論を進めていきます。

 

セッション2〜4では、自分が取り上げる地域の社会課題について様々な角度から丁寧に分析し、グループメンバーとさまざまな視点に基づく意見交換を繰り返しながら、地域コミュニティーの持続可能性が、ひいては地球の持続可能性に繋がるような、ユニークで実践的な提案を見つけ出していきます。

 

参加者は、自分の国や地域の社会課題の解決と持続可能性を提案するアイデアを「ピクチャーブック」にまとめ、グループ内でお互いにコメントを出し合いながら自分のアイデアを磨いていきました。

 

そして、最終的に、全てのセッションを通して学んだことや発見したことを振り返りのレポートとしてまとめました。

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まとめ・レポート:プレゼンテーション・セッション

プレゼンテーション・セッションでは、参加者はZoomで3つの部屋に分かれて、各自作成したピクチャーブックを用いて、他のグループのメンバーに対してプレゼンテーションを行い、提案や解決策などを共有しました。

また、教員も参加者の発表に対して、積極的にフィードバックしました。

25名がそれぞれ作成したピクチャーブックの表紙

 

 

プレゼンテーション・セッションの様子(3月22日)

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クロージング・セッション

プログラム期間最終日に開催されたクロージング・セッションでは、事後課題の説明があり、その後、プログラムを通してのお互いの経験を共有することができました。

クロージング・セッションの様子(3月24日)

 

3週間に渡る課題への取り組み、お疲れさまでした!

最後に、BEVIとアンケートに答えたらプログラムは修了です。

SIGLOCの全期間が終了後、すべての課題を達成した25名の学生に修了証が付与されました。

 

 

参加学生による自己評価・アンケート結果

NPS (Net Promoter Score)
NPSとは、この活動を友人や同僚に薦める可能性を数値化したものです。

第14回 SIGLOC-online: NPS 56.0

 

 

今回のSIGLOCを終えた参加学生へ、アンケート調査を行いました。

下記にその結果をまとめましたのでご覧ください。

 

第14回 SIGLOC-online Feedback Questionnaire Result

第14回 SIGLOC-online Pre & Post Self-Evaluation Results


コロナ禍で止まっていた人の動きが徐々に回復し、大阪で実施する対面型の「SIGLOC-JP」も、2022年の夏から再開しました。しかし、世界のどこにいても参加できるSIGLOC-onlineは、対面型の研修とは違った特有の魅力ある学びが得られます。

 

SIGLOC-onlineは、オンラインならではの学びを追求し、よりよい教育プログラムを目指して開発に取り組んでいきます。

 

修了生の国籍

カンボジア (1名), ザンビア (9名), フィリピン (7名), ベトナム (2名), マレーシア (6名)

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